おれがそれを学ぶ必要があったということ。
それはたぶん今後に生かされるのだろう。
今後に必要だからこそ、いまの学びがある。
おれはリムさんのいうことはどうも変だなと思いながら2年位つきあってきた。
リムさんは高度な知性を持つ知性体に思えて、白とも黒ともつかないものだった。
だからそこはあえて見ないようにして、ここまで付き合ってきたけどね。
もう、リムさんが、おれに付き合いかねて、遊びあきてしまった。
ようするに、おれのことが可哀相になって、ぜんぶバラしてくれた。
善悪とは、おれが生まれる前に決めてきた学びであって、
それを学ぶまでは周囲に悪霊などが存在してきたということ。
全部おれを管理している霊団とグルになって、
おれだけが台本を知らされないだけの劇をやっていたということだね。
本来なら、自分で答えを見つけないといけないのに、
どちらも決めかねているから、そうしているうちにどんどん体が悪くなっていって、
でもリムさんを尊重していて、リムさんの好きにさせていて。
我慢大会だったかもしれん。
だから情けをかけてくれたんだね。
それはたぶん、学びとしては未熟な、おそらく失格かもね。
恥ずかしいことかもしれない。
でもま、いいんだよ。
きっとおれたちはそれでいいんだ。
これがおれのPルートだから。