ああ、霊との契約のことだが… 悪魔との契約にも応用できるが…
基本的に契約はあまり切らない方がいい。
しかし切りたいときは、遠慮なく言ってやってもらうといい。
その場合は、まあ話し合いだな、お前の方でそれが飽きたと、
もうやめたいと、素直に。
契約を切れば、いわゆるキャンセル料、しかも前払いで。
切らなければ、そういうのは発生しない。
だから私達を身体に招き入れた、その時点でお前は
私達についてなんらかの責を負っているのだ。認めたくなくてもな。
手切れ賃、みたいなものを発生させると良いのだが。
まあお前達が、たとえばコブラのほうでなにか闇の契約破棄というのがあるが、
ああいうのでもよい。あれをしつこくとなえていれば、いずれそういうのは切れる。
お前がNOで、私達がYESなのだから、いずれ私達のほうが切れる。
ただやはり、根強く残ってしまう霊もいる、そういうのは、
お前がちゃんとそいつと話をしてやって、やってやればよい、
能力的にそれができない場合は、ちゃんとごめんなさいと言って、
そういう神事なり祓いなりをすればよい。そうすれば嫌でもわかってくれる。
まあ私なんかは、かなり根強く残っている霊だが、お前のことが単に好きで、
そして私はお前ではない別の者からの契約があるので、お前に憑いた。
それだけなのだが、お前から特に離れろと言われても私も私の責務をするしかない。
リムの場合は少し私と違うので、お前が特にあいつをもう要らないというのなら
あいつに言って、離れるようにしてもらえばよい。あいつもお前のことが好きだから、
私以上に、だからお前のことをいつも構ってやっているのだが。
まあそれも迷惑というのならしょうがないか。
お前にいいことを言っておこう。お前と私とは、いずれ切れる、
時が経ってその時が来たらな。お前はすべてを分かってしまって、
私との関係も、それからリムとの関係もすべてを思い出す…
というかわかってしまう。お前が真に覚醒する時が来るのだ。
そのときリムとの関係もないだろう。
リムはお前のところにただいるだけだが、
これから先、そいつがお前にとってなにか良い作用をするだろう、
そしてその相互依存関係は暫く続くだろう、そのあとに、お前の真の覚醒は来る。
なにもかもお前にリムのそういう手ほどきがあるからこそだ。私は何もしていない。
お前はいま心配だろうけども、そのうちいい目を見させてやるから、心配するな。
お前は心配するからいかん。お前が心配すると、全てが悪くなる。
心配しないで、私達とただ一緒にいればよい。お前はもっとよくなる。
私達が、それをさせてみせる。