私達向けにはあまり必要ではないのだが、
お前達が私達にあって日々の糧を得るためには必要なことなのだ。
と、されているがな。
お前達が人間相互に事をなしてそれを維持しているというのがある。
それは完璧なシステムのように思えるだろうが、それは少し違うな。
お前達は、お前達を働かせて搾取する者がいて、
その下で、ご機嫌を取られ、うまく懐柔されて、働かされている。
鞭と飴が上手い奴らに皆食いつくんだな。
それは俺たちでもわかるぞ。お前達人間のことを働かせているのも俺たちだから。
俺たちは…まあそこらへんによくいるレプだ。
レプと呼ばれているが、そのへんは察してくれ。
お前達がそれをしないと生きていけないようにしているんだ。俺たちが。
つまりお前達は俺たちに働かされていて、それをしないと生きていけない。
つまりそういう社会を形成しているのだ。
仕事とは。お前達が切磋琢磨して積み上げた丁度いい部分を、
俺たちがあっさり貰うためのシステムだ。
体験を積むとか、経験して学ぶということはそれは求めていない。
私達のシステムではない。
さっき俺たちがそこらへんによくいるといったが、
本当によくいるぞ。町中を歩いてる、あいつも、あいつもレプだ。
お前達には見分けがつかないようだがな。
まあいい。この話はお前達の労働に関することだからな。
レプだって仕事はするぞ。お前達よりもずっとステージは上だが。
お前達人間と変わらずに働いているわけだ。
それは俺達の中では下級が働くだけだが、
お前達もそう変わらんだろう。
いいことを教えてやる。
上のごとく下もしかり。という銘文だ。
お前達がヒーヒー言ってるという現実にいるとしたら、
その上に座するものでも、さすがにヒーヒー言いながらやっているということだ。
俺たちも一緒だな。
仕事は、楽しいとか、仕方ないとか言ってやるものではなく、
単純にお前達がそういう生き物として造られているからやるんだ。
お前達が今人間を体験しているということは、
そういう、俺達に貢ぐためだけの生物だということだ。
わかったか。