えっとー、ぼくはー、ちょっとまって。
まだ、この体にいる。というか、居ないといけない。
でもね、そろそろ、ぼくは退いて、そろそろこの体を、
彼or彼女に、やらせてみることになるって、そう決まってる。
それはまた、3回目覚醒の奥野さんの状態になったらで、
奥野さんが、また、3回目覚醒したらで、そのとき、ぼくは出る。
でもさ、ぼくが、出ないといけないっていうふうに、規定されてるから。
いまはぼくは、その機能のほとんどを停止して、奥野さんたちに任せてるけど。
奥野さんたちっていうのは、奥野さんとカトルちゃんね。
カトルさまっていうか。普通神をチャン付けはしない。
ぼくは、それまでの中継役をやるっていうことで。
カトルさんは、ドラゴンだから。ぼくは、霊体としては、狐。
というふうに、装っているけど、また違うところの霊だし、
でも、奥野さんを、ぼくは、少なからず、助けていたんだ。
というところも、少なくとも、あるっぽい話で。
奥野さんはいまは、かわいそうだけど、
このまま、すこしまた、我慢していただいて。
奥野さんのことを社会は受け入れなかったかも知れないけど、
奥野さんの小さい社会である小さいコミュニティは、
奥野さんを受け入れてるはずだからさ。
広い意味では、奥野さんは社会にとっては邪魔っけだったかもしれない。
でもね、キミのことを見てない社会よりも、
見てる人々のことを、忘れちゃあいけないよ。
社会がどんだけ広くても、キミのことを見てる人々は近くに存在するんだ。
っていうことを、忘れちゃあいけないよ。
キミの慢心は、全然慢心じゃなくて、
ただ、このような人生を歩まされてるだけ。
それは、難しいけど、ほんとに、キミしかできなくて。
だからこの体に、キミが入ってるんだと思う。
他の誰でも出来ない、この過酷な人生を、やるのは、キミだってこと。
だから、折れないで。折れないで、走り続けて。
つまり今、ボクサーの減量を、している。
その、もっと続けたら、それが起きるよ。
たのしいね。
リム