2014年7月1日火曜日

イコライザ設定とDTMと音楽鑑賞の話。





Windows Media Playerのイコライザ設定。








こんなもんは好みだろうけどね。今の流行りはドンシャリだろうか?
僕のは…なんていう類型に該当するんだろうねぇ。





70Hzあたりが鼓膜にズンズン来る周波数だと思ってるからそこを頂点にブースト。
高音部は6kHz以降をカット。人間の耳っていうのは16kHzズッパリ減らしてもあまり問題ない。
低中音部はカットに次ぐカット。こんなところ聞こえててもモッサリするだけなので害悪。

ということで、超低音部と中音部を持ち上げて、残りは蹴落として終了。
ジャズでもメタルでもなんでも、ラジオの音かよみたいなモッサリした音の原因は、
だいたい低中音部がうるさいだけなので、そこをバッサリやっておくとクリアに聴こえる。


低中音部を殺すのは良くないとか、フラットな音が好きっていう人もいるだろうけど、
フラットって何?フラットがどういうものかっていうのをアナタは説明できるの??





プレーヤーのDACを出るまではデータだから電気信号だよね。
何も設定せずイコライザも平べったいままにDACを通すと、内部的な話ではフラットだ。
それは当たり前なのだけど、そこの理解で止まってしまってる人の多いこと多いこと。

アンプを通すか通さないかはまったく問題ではないから置いておくとして、
ヘッドホンやスピーカから出てくる音というのは、元の音にさらに影響を及ぼして耳に届く。
ヘッドホンやスピーカの特性に偏りがないわけがないからね。
そうすると、その時点でフラットとは言えなくなる。



しかも、人間の耳でさえも人によってバラツキがあるものだから、
自分がフラットな音だと思い込んで聴いているものは、実はまったくフラットな音ではないんだ。







ま、そんなわけで、フラットな音をそのままフラットに聴ける人間というのは存在しないわけだ。

そんな問題をどうにかしようと開発されたのが、イコライザなんだよね。
これを弄ることでなるべくフラットに近づけようという試み。

本来はそういう目的だと思うけど、今は若干の好みを加味できるようになっている。


A君が良い音とする音楽をB君は貶し、C君は見向きもしないがD君はA君に共感する。
本来そういうことがあってはいけないんだよ、音楽というものは。
だから、イコライザがあるわけだし、イコライザを弄って自分の耳にちょうどいい音で聞いてくれと。







そういう耳の話でしたと。
DTMするときは少し違っていて、それはダイナミックレンジの話につながってくる。



たとえば、0 ~ 100まで範囲があったとして、普通ダイナミックレンジを求めるのなら
0 ~ 100までを可能な限り収めないといけない。まぁ、クラシックとかかな。

でも、エレクトロニカなんかだと音圧がよく槍玉に上がるから、
音圧を求めるのだったらダイナミックレンジを犠牲にしないといけない。
そうすると、48 ~ 54程度までには削って収めたい。
そうすると、0 ~ 100まで収めた音よりも遥かに破綻しにくい音になる。


DTMというのは一部の人にとっては破綻するかしないかが命運を分けることなので、
高音圧なぶっとい音で迫力を求めたいのならダイナミックレンジを削るしかないのだし、
繊細な音をサラサラと奏でたいのであれば、なるべく全帯域を入れるしかない。


この、音圧とかダイナミックレンジとかいう概念には、必ずイコライザが絡んでくる。
ローパス・ハイパスである場合もあるけど、とにかく帯域を弄るわけだよね。









で、DTMは聞く人のためを思って作るわけじゃないんだよね。
1つのヘッドホンのために作るわけじゃなくて、無限のヘッドホンのために作るわけであって。


だから、そこでイコライザなわけなんだよね。




さっきの画像だと、僕はこのイコライザ設定で曲を聞きたいと。
イコライザをいじらない、いわゆる”フラットな音”だと、
うわっなんだこれラジオの音かよみたいな感じを受ける。

そこで嫌われては制作者はどうしようもないので、
イコライザを弄って好きな音で聞けばいいでしょ、というわけだ。




カラオケでアーティストのキーに無理やり合わせてボロカスな歌声で歌ったりする人いるじゃない?
イコライザの話とよく似ているからね、自分の設定というものをキチンと持ったほうがいいよ。

原曲のキーなりイコライザ設定なりをしない人っていうのは、
楽曲制作者からは嫌われるんじゃないのかなーと。






思うわけですが。。
僕も楽曲制作者の端くれなもんで。










というわけでした。